胸のブローチにヒビが入り、光とともに崩れ、空気の中に消えていく。
手にしていたワンドもそれと同時に光り、形を失っていく。
魔力を失ったドレスも形を留めきれなくなり崩壊を始め、ピンクの粘液状になっていく。
「くっ、嫌。服が……」
ピンクスライムに包まれ体型があらわになったステラマギカがそこにいた。
ブローチの力を失い、結界を結ぶ力さえなくした彼女の姿は衆人環視のものになっていた。
髪のところどころが金色の輝きを失い、まだらに黒髪へと戻っていく。
ステラマギカから無防備な○○の姿に戻っていく姿が多くの人々に見られていることへの屈辱は、彼女の限界に挑戦するものである。
かつてステラマギカだった○○のその姿が巨乳・美貌の女子高生相当のものから本来の小柄な女子中学生のものに戻っていく過程が、その体を覆うピンクスライムを通してくっきりと外部に伝わっていく。
ありえない事象を目撃した多くの人の衝撃と憐憫を一身に浴びる○○。それでも彼女は、次こそステラマギカとしてこの雪辱を晴らさなければ、という思いだけでこの重圧に耐えているのだ。
そんな彼女の思いはまだ熟していないのか、身体が縮んだために身長以上の長さになっていた髪がショートボブへとまとまっていき、ピンクスライムが次第に一般的なセーラー服のような形を取り始め、白く脱色されていったかと思うと、布状の形態になっていき、最終的に彼女の変身前の姿である白いセーラー服とスカートへと戻っていった。
※この文章は、pixivの拙文を転載したものです。
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